だから僕はヨルシカを聴いた
概要
ヨルシカについてひたすら語ります。基本的に時系列順。特に最新アルバム「だから僕は音楽を辞めた」について。正確な情報かは保証しないのでそこはご勘弁。
この記事の対象
- ヨルシカに興味がある人
- ヨルシカに興味がない人
本編
最近ヨルシカに狂信的なくらいにハマっています。なんでこんなにハマっているんだろうって思ったので時系列順に思い出して自分の考えたことと一緒に記録しようと思います。
ヨルシカとは
n-bunaさん、suisさんの2人。n-bunaさんが曲作ったり一部演奏したりMIXしたり(すごい)して、suisさんがそれを歌う(すごい)。
だから僕はヨルシカにハマった
藍二乗を聴く
ボカロを昔からけっこう聞いていたこともあって、ヨルシカのことは昔から知ってました。n-bunaさんがボーカルの人と組んで新しいことを始めたぞ、程度の認知しかしてなかったですけど。
YouTubeのサジェストに聞いたことない曲があったらたまにクリックするくらいの距離感でした。
それが変化したのがこの「藍二乗」という楽曲。
いつもの感じで新曲だって思って聴いたら自分の「好き」のツボをもう的確に押してくるのなんの。
めちゃくちゃハマりました。
(疾走感とか最高じゃないですか?まだの人是非聴いてください)
自分はけっこう歌詞をちゃんと読む派なんだけど、この歌詞はすごい味わい深いです。
例えばここ。
この詩はあと八十字
人生の価値は、終わり方だろうからただ、ただ君だけを描け
視界の藍も滲んだまま
遠く仰いだ空に花泳ぐ
この目覆う藍二乗ただ、ただ
遠く仰いだ空、君が涼む
ただ夜を泳ぐように
「この詩はあと八十字」からあとはぴったり八十字になってます。面白い仕掛けです。
そしてけっこう伏線も張ってます。まず気づくのはここ。
人生は妥協の連続なんだ
そんなこと疾うにわかってたんだ
エルマ、君なんだよ
君だけが僕の音楽なんだ
「エルマ」って誰?
「君なんだよ」と呼びかけているので、この歌を歌っている、あるいは作っただろう呼びかける側の「誰か」の存在も同時に浮かび上がります。(誰かは知らないのでこれから仮に「誰か」さん呼びでいきます。)
そして次に気になるのは、この「藍二乗」というタイトルです。初めて聞く言葉ですよね。どういう意味なんだろう?
「この目覆う藍二乗」という歌詞があるのでおそらくは涙なのかな、という推測が立つけどよくわからない。
また、この曲の英語タイトルは「Blur」。訳すると「滲む」です。とすると「藍二乗=滲む」。涙が滲んでいる?
でもMVに頻繁に出てくる「インク」も滲むという表現が合うアイテムの一つですよね。やはり完全解明には至らない。
なんてハマればハマるほど「?」が溜まっていった曲なんですが、一つ思っていたことがあって、それは「この曲は遺書なんじゃないか」ってことです。
MVとか曲の雰囲気からは全くそんな暗いものを感じさせはしないけど、歌詞を見れば見るほどそう思えてきたんですよね。
止まったガス水道 世間もニュースも所詮他人事
だったり
時効を待っている
だったり
人生の価値は、終わり方だろうから
なんだか、人生がもうそろそろ終わるような書きぶりじゃないですか?だからこの曲の爽快さと裏腹に、歌ってるとなぜか泣けてきてしまって、そういうとこもこの曲の好きな要素の一つです。
アルバム発売発表
さて、この曲がYouTubeに上がってしばらくしてから、こんなツイートがヨルシカ公式からされました。
twitter.comヨルシカ
— ヨルシカ(n-buna、suis) / Official (@nbuna_staff) 2019年2月1日
1st Full Album「だから僕は音楽を辞めた」
4月10日(水)発売。
全14曲収録。
初回限定盤は【「エルマへ向けた手紙」再現BOX仕様】となっております。
HPまだアクセスしにくいようなので、画像でまとめているのでこちらご覧ください。
各CDショップでも予約開始しております! pic.twitter.com/SejZ1B0EQS
エルマへ向けた手紙!?!?!?!?ってなりました。そして同時に、やっぱり藍二乗はエルマと「誰か」の世界が内包された楽曲だったんだと確信しました。
収録曲のタイトル見てください。「8/31」から時を遡るように収録されて最後に「だから僕は音楽を辞めた」。
これはやばいアルバムだ、間違いない。確実にそこに単なる音楽アルバムを超えた何かがある、ってことで生まれて初めてアルバムを買うことを決めました。
というよりamazonで気づいたら買ってました。初購入なのに迷いとか一切なく気づいたらポチってた。怖いですね。
Album Trailerを聴く
それからワクワクしながらフラゲ日を待ってたんですが、その前にAlbum Trailer、言ってしまえばクロスフェード動画が投稿されました。
これがまた示唆に富んだ動画になっていて、Trailer作った人も確か「アルバムの世界観を大切にして作った」みたいなこと言ってたから当たり前なんだけど、最高でした。
いくつかその点を挙げていくと
- あえてアルバム収録順を無視した順番のクロスフェード
- 「エルマ」という楽曲だけ1秒も流さない
- 謎の終わり方(タイムスリップみたい?)
などです。
それに加えてこのアルバムの主人公曲「だから僕は音楽を辞めた」の「化け物みたいな劣等感」の入りがかっこよすぎて既にこの部分だけなんども聴いてました。
なんだよ!そんなに誘惑しても2枚目は買わないからな!?
って叫びたくなるくらい楽しみが増し増し状態でした。
だから僕は「だから僕は音楽を辞めた」を聴いた
そしてとどめが来ました。
「だから僕は音楽を辞めた」が投稿されたのです。
「誰か」が音楽を辞めたその答えがわかるのかな、と思って聴いたけど、明かされたような謎が残るようなそんな感じの曲でした。
でも、エルマを失った「誰か」が、おそらく音の方を担当していた「誰か」が、歌詞をなおざりにして間違ってないよな?ってほんとは自分でも分かりきってる自問自答を繰り返して、「間違ってるんだよ」って叫んでいる歌なんだろうなってことは伝わってきました。
それにしても、suisさんがこの曲のCメロ以降で思いっきり感情をむき出しにして表現してきたことには驚いた。今までのヨルシカ楽曲でそこまで感情をむき出しにせず歌ってきた印象だったけど、こういう歌い方もできるんだーってなりましたね。
自分はどっちかといえばそういう歌い方の方が好みだから(特に女性歌手は)、そこも自分のツボをどーーーんと押されてぐわあああああとなった感じでした(語彙力)。
アルバム発売
さてさて、ここまで無心に書いてきたけど気づいたらまだアルバム発売すらされてなかったですね。
ここからやっとアルバムを手にした感想に入るのかーーー
と思われているところでしょうが、
あえて今回の記事にはそこは詳しく書かないでおきます!(は?)(舐めてる?)(つまんな、フォロー外すわ)
いやいや待ってください、別に書くことがないわけじゃないんです。むしろ今まで書いてきた10倍くらいはあります。
でもまだ発売から1ヶ月だし、どうせ書くならネタバレとか一切気にせずとことん考察と感想を書き連ねたいので、もう少し後に書きます。
「誰か」の手記とも呼べる「エルマへの手紙」は想像通りえげつないもので、あれを読むとアルバム曲すべての歌詞がすっと心に入ってきます。その一つ一つについてとか、「だから僕は音楽を辞めた」は最後の曲ではなく最初の曲だったんじゃないか、とかその辺を軸に書く予定です。
そしてこのアルバムについてはまだ続きがありました。
twitter.com【お知らせ】本日発売となりましたヨルシカ 1st Full Album「だから僕は音楽を辞めた」の続編となる作品、2nd Full Album「エルマ」を今夏、ユニバーサルミュージックより発売することが決定しました。
— ヨルシカ(n-buna、suis) / Official (@nbuna_staff) 2019年4月10日
詳細については後日発表させていただきます。
楽しみにお待ちください!
………………………………!!!!!!!!!(言葉が出ない)
どこまで天才なんだn-bunaさん。
個人的にはこのアルバムだけで既に十分完成している物語なんですが、続きがあるのならそれはそれでとっても楽しみに待ちたいと思います。
夏に発売するの、最高だなぁ。
結局
ヨルシカが最高だよってことだけです。
最後に軽くヨルシカ全体について考えたことを書いていきます。
ヨルシカの曲って「言って。」のときから思っていたんだけど、「寂しさ」を歌った曲が多いと思います。「そこに君がいないことの寂しさ」と言いかえてもいいかも。
「言って。」はいつか君がいないことへの寂しさ、「雲と幽霊」とか「靴の花火」とか「準透明少年」はもう君がいないことへの寂しさが紛れ込んでいます。
しかも爽快なミュージックに乗せているから、その込められた感情を無意識のうちに感じる程度まで薄めている。でもsuisさんの歌声を通してほんのりとそれを感じたときに「ああ、いいな」ってヨルシカの良さを感じるのかなって思います。
そしてアルバム「だから僕は音楽を辞めた」はそれをよりくっきりと表現した結果なんだと感じてます。ストーリーとして(おそらく)架空の「誰か」を設定してあげることでよりその心情が届きやすくなったのかな、と思いますが、基本的に込められた思いは共通だと思っています。そういう意味では新アルバムというよりわかりやすい集大成と言ってもいいかもしれません。
だからこそ、今、この瞬間が、ヨルシカを聴き始めるには最適だと思ってます。自信を持ってお勧めします。
みなさん、ヨルシカを聴きましょう。